
支え、支えられ-。新工場稼働でさらなる飛躍へ
2022年4月に稼働予定のあさひ工場(石川県白山市) 見上げれば霊峰・白山が優雅にそびえる姿を目にできる工業団地に本社を構える高松機械工業(石川県白山市)。工作機械メーカーとして自動車部品をはじめ、情報技術(IT)関連製造装置の製造、食品加工機械の製造を手がける。中でもコンピューター数値制御(CNC)1スピンドル1タレット精密旋盤「Xシリーズ」は、国内大手自動車メーカーや自動車部品サプライヤーに広く採用され、近年の自動車電動化の流れで電気自動車(EV)関連の仕事の依頼も増えている。 工作機械メーカーとして着実な歩み 1948年9月、高松喜一氏によって高松鉄工所が石川県金沢市で個人創業。高松宗一郎社長は「当時は現在のJR金沢駅周辺の開発、発展とともにいくつか市内で移転を重ねた」と語る。そして1985年11月に石川県松任市(現・白山市)の旭工業団地に本社工場を移転し、今に至る。所在地の旭丘1丁目は、同工業団地第1期参入メンバーに与えられたいわば称号だ。 1960年には現在の主力事業である旋盤機械の製造・販売で工作機械に進出し、1961年に株式会社へ改組、現社名となった。1970年代に入り、「いしかわモノづくり産業遺産」にも認定された精密油圧自動旋盤「メリター」の製造・販売を開始、合わせて海外への輸出も始まる。1990年代には海外進出が加速し、米イリノイ州・シカゴへの現地法人設立を皮切りに、今では欧州、北中米、中国、東南アジアに海外拠点を構える。また、独エマグ社や台湾の友嘉実業集団とは、国内外で工作機械を相互販売、メンテナンスで協力し、各社の良さを差別化、提案することで現地の営業販売に生かしている。 自動車産業を足元から支える「Xシリーズ」 主力事業の工作機械の製造・販売ではその機械だけでなく、そのほか手作業工程を自動化させるための周辺装置があり、加工素材を搬送するローダー、加工後に素材を自動洗浄する装置、素材や加工部品を収納するストッカーなど自社開発で行うことで、自社工作機械との相性も良く、機械ごとの連動性を持たせる提案などで、顧客の要望に応える生産ラインの構築を得意としている。 CNC旋盤をはじめとした工作機械が主力だ 1994年に販売開始したCNC旋盤「X
2022.03.02
0views