株式会社アシロは、労働問題の相談・対応を得意とする弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビ労働問題」にて、上司がいる、もしくは上司がいた経験を持つ男女1,656人を対象として、上司とのコミュニケーションに関する調査を実施した。
4割弱は上司とのコミュニケーションが円滑だと感じていない
上司がいる、もしくはこれまでに上司がいた経験を持つ男女1,656人を対象として「上司とのコミュニケーションでよく使用する手段はなんですか?」と質問したところ、76.3%が「対面」と回答。
次点では13.4%が「チャットツール(Chatwork/Slack/LINEなど)」と回答しており、企業や業界により異なるものの、主に対面でコミュニケーションをとっている方が圧倒的多数であることがわかる。
また、「上司とのコミュニケーションが円滑に行われていると感じますか?」と質問したところ、63.1%が「感じる」と回答。36.9%の方は「感じない」と回答していることから、4割弱の方は上司とのコミュニケーションに課題があるようだ。
8割弱は上司へ何らかの不満を持ち「指示」や「業務量」関連が多い
続いて、1,656人に対象に「上司に不満がありますか?」と質問したところ「まったくない」と回答した方は22.8%に留まり、77.2%の方は上司に不満を抱えていることがわかった。
また、前の質問で「上司への不満がある」と回答した方1,277人に対して「どんな不満がありますか?」と質問したところ、最多は388人の「指示があいまい」であり、次点は316人の「振られる仕事が多すぎる」だった。
6割以上は上司が自分のパフォーマンスに「影響する」と回答
続いて、「上司が自分のパフォーマンスに影響すると感じますか?」と質問したところ、「とても影響する」と回答した方は23.7%、「多少影響する」と回答した方は36.7%であり、合計した60.4%の方は上司が自分のパフォーマンスに影響すると感じているようだ。
また、上司が自分のパフォーマンスに影響すると感じている方に対して「上司とうまくコミュニケーションをとるために、どんなことに気をつけていますか?」と質問したところ、199人が「報連相(報告・連絡・相談)をこまめにする」、183人が「適度な距離感をもつ」と回答。方法は人それぞれながら、なるべく自分のパフォーマンスを発揮できるように、上司とのコミュニケーションをしていることがわかる。
6割以上は「上司が理由で会社を辞めたいと思ったことがある」と回答
続いて、上司に対して不満を持っている方の中から、さらなる調査にご協力いただけた600人に対して「上司が理由で会社を辞めたいと思ったことはありますか?」と質問したところ、66.7%が「ある」と回答。
さらに上司が理由で会社を辞めたいと思ったことがあると回答した方に対して「辞めたいと思って実際に行動しましたか?」と質問したところ、39.7%が「実際に退職/転職した」と回答しており、10.5%は「異動をした」と回答した。
また、15.3%の方は「転職活動をしたが実際には転職しなかった」と回答したことから、65.6%は環境を変えるために何らかの行動をしたことがわかる。
行動できなかった理由は「面倒だった」と「我慢できそう」が多い
最後に、前の質問において上司が理由で会社を辞めたいと思ったことがあるものの、実際に行動を起こさなかったと回答した133人に対して「行動をしなかったのはなぜですか?」と質問したところ、59人が「面倒だったから」と回答し、53人が「我慢できそうだったから」と回答。転職や異動には多くの時間や労力を要することから、必ずしもその選択肢が適切というわけではない。労働環境や健康状態、キャリアなどを天秤にかけながら、自分が納得できる適切な選択をする必要がある。
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