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29カ国中2番目の低さ 日本の教員不人気が明らかに 

2023.10.04

10月5日は「世界教師デー」。文部科学省の調査によると、全国で2,000人以上教員が不足しているという。そこで、世界最大規模の世論調査会社イプソス株式会社が世界29 カ国23,248 人を対象に、「教育に関する意識調査2023」を実施した。

29カ国中2番目の低さ 日本で教員は周りに勧めたいと思えない

「自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう勧めたい」という設問に「そう思う」と答えた割合

画像出典:イプソス株式会社のプレスリリース(2023年9月21日発表、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000122181.htmlより)

「自分の子供や知り合いの若者に、教員になるよう勧めたい」という設問に「そう思う」と答えた日本人19%だった。これは29カ国中2番目に低い数字。同設問に対する各国の回答平均は43%で、最下位はハンガリーの16%となった。

その理由には、給与が大きく関係していると予想される。

「あなたの国では、大半の教員に十分な給与が支払われている」という設問に「そう思う」と答えた割合

画像出典:イプソス株式会社のプレスリリース(2023年9月21日発表、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000122181.htmlより)

「あなたの国では、大半の教員に十分な給与が支払われている」という問いに対し、「そう思う」と答えた日本人は31%で半数以上が十分ではないと考えていることがわかる。給与については、先日発表された経済協力開発機構(OECD)による報告書「図表でみる教育2023」でも、日本の教員給与が加盟国の平均を下回り、給与の競争力が乏しい状況であるとの指摘があった。

教育システムが直面している最大の課題は「教員不足」

「あなたの国の教育システムが直面している最大の課題は何だと思いますか?(複数回答3 つまで)」という設問に「教員教育が不十分」と答えた割合
画像出典:イプソス株式会社のプレスリリース(2023年9月21日発表、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000122181.htmlより)

「あなたの国の教育システムが直面している最大の課題は何だと思いますか?(複数回答3つまで)」という設問に「教員教育が不十分」と答えた日本人は40%。29カ国中2番目に高い数値だ。課題の選択肢として、他には「時代遅れのカリキュラム」「教育を受ける機会が不平等」「教室に生徒数が多過ぎる」「公的資金の不足」「インフラが未整備」「政治的/思想的偏見」「テクノロジーが十分に活用されていない」「中退率が高い」「安全と安心」があったが、日本において各国平均値を大きく上回る数値が出たのは「教員教育が不十分」のみだった。

日本では今、教員の過重労働やそれによる教育業界の人手不足が社会問題となっている。実際に周りに勧められないという声も多く、給与不足も指摘されている。こういった課題に真剣に向き合う必要があるだろう。

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